抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
Flurbiprofen French Trial
結論 flurbiprofenは冠動脈再灌流後の再梗塞の予防と血管形成術の再施行抑制に有効であることが示され,本効果はaspirinを上回る可能性が示唆された。

目的 急性心筋梗塞(AMI)発症後の血栓溶解療法および/または血管形成術成功例において,抗血小板作用を有する非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)flurbiprofenの早期投与による効果を検討。
一次エンドポイント:MI再発,梗塞関連動脈(IRA)の再閉塞。二次エンドポイント:死亡,血行再建術の施行,虚血性心疾患(IHD)罹患。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 多施設(38CCU)。フランス。
期間 追跡期間は6ヵ月。試験期間は1986年5月~1988年7月。
対象患者 464例(うち461例で解析)。年齢<75歳(平均年齢flurbiprofen群54.5歳,プラセボ群55.1歳)。AMI発症後6時間以内にCCUに搬入され,血栓溶解療法および/または血管形成術が成功した患者(入院から24時間以内の血管造影によるIRA開存度がTIMI grade 2または3)。
【除外基準】冠動脈開存度がTIMI grade 0または1の患者,血栓溶解療法や血管形成術,NSAIDに禁忌の患者(消化性潰瘍,出血の危険,血小板減少症,重篤な腎障害),妊婦,糖尿病網膜症,コントロール不能な高血圧症など。
治療法 flurbiprofen 100mg/日(分2)投与群(233例),プラセボ群(228例)にランダム化。治療開始3週間後,3ヵ月,および6ヵ月後に主要な臨床イベントと生存率を記録。
追跡完了率 脱落例はなし。
結果

●評価項目
全死亡率は1.1%(flurbiprofen群2例,プラセボ群3例)と低率であった。6ヵ月間のMI再発率は,flurbiprofen群3%(7例),プラセボ群10.5%(24例)とflurbiprofen群で有意に減少した(p<0.001)。血行再建術(PTCAまたはCABG)施行は,flurbiprofen群で51%と有意に抑制され(p<0.001),再施行例の75%は治療開始後3ヵ月以内に行われた。また,安定狭心症も含めたIHD症状の発症がみられなかった例はflurbiprofen群で多かった(65.7% vs 43%,p<0.001)。6ヵ月後のIRA再梗塞は両群で差はみられなかった(flurbiprofen群25例 vs プラセボ群21例)。

●有害事象
有害事象はflurbiprofen群66例(28.3%),プラセボ群37例(16.2%)とflurbiprofen群で有意に多かった(p<0.01)。薬剤で惹起された有害事象による投与中止はflurbiprofen群21例(9.0%),プラセボ群11例(4.8%)であり,両群間に差は認められなかった。出血イベントが最も多かったが(flurbiprofen群14.5% vs プラセボ群7.9%,p=0.058),うち81%が経口抗凝固療法を受けていた。

文献: Brochier ML Evaluation of flurbiprofen for prevention of reinfarction and reocclusion after successful thrombolysis or angioplasty in acute myocardial infarction. The Flurbiprofen French Trial. Eur Heart J 1993; 14: 951-7. pubmed
関連トライアル APRICOT, CLARITY-TIMI 28, DANAMI, ESPRIT 2001, FRISC, PACT, PAMI, PCI-CLARITY, RAPPORT, RESTORE, Verheugt FWA et al
関連記事