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SALT Swedish Aspirin Low-Dose Trial
結論 脳梗塞既往患者において,低用量aspirin(75mg/日)は有意に脳卒中または死亡リスクを低下させることが示された。

目的 一過性脳虚血発作(TIA)および軽度の脳梗塞既往患者において,抗血小板薬aspirin(75mg/日)の脳卒中と死亡抑制への効果を検討。
一次エンドポイント:脳卒中(軽度,重度)または全死亡。二次エンドポイント:脳卒中(軽度,重度)または治療の変更を要する1週2回以上のTIA,致死性または非致死性心筋梗塞(MI)。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(16施設)。スウェーデン。
期間 追跡期間は12~63ヵ月(中央値32ヵ月)。
登録期間は1984年12月~1989年1月。1990年11月試験終了。
対象患者 1,360例。50~79歳(平均67歳)。過去3ヵ月以内にTIA(一過性黒内障を含む),軽度の脳梗塞,または網膜動脈閉塞を発症。
【除外基準】心原性脳塞栓症と疑われる患者,心臓外科手術の施行歴または予定患者など。
治療法 aspirin 75mg/日投与群(676例)とプラセボ群(684例)にランダム化。
aspirin含有製剤,非ステロイド性抗炎症薬の投与は禁止。軽度の疼痛にはparacetamolを処方。
追跡完了率 脱落率は20%[272例:aspirin群115例(17%),プラセボ群157例(23%)]。
【脱落理由】患者の拒否(98例),その他の重篤な障害(72例),治療の変更を要する1週間以内の2ヵ所以上のTIA発症(28例),有害事象(27例)。
結果

●評価項目
一次エンドポイントは,aspirin群でプラセボ群に比しリスクが18%低下した(相対リスク0.82,95%CI 0.67-0.99,p=0.02)。二次エンドポイントについても,脳卒中または治療変更を要する1週2回以上のTIA発生は,aspirin群で有意に少なかった(相対リスク0.80,95%CI 0.63-1.01,p=0.03)。脳卒中,MI発生は両群で有意差はなかったが,aspirin群で少なかった(脳卒中:相対リスク0.84,95%CI 0.65-1.08,p=0.11,MI:0.80,0.57-1.13,p=0.13)。

●有害事象
有害事象はaspirin群で147例(22%),プラセボ群で123例(18%)でみられた。aspirin群では消化管障害が若干多く,重度または投与中止を要する出血の頻度は有意に高かった(p=0.04)。

文献: [main] The SALT Collaborative Group. Swedish Aspirin Low-Dose Trial (SALT) of 75 mg aspirin as secondary prophylaxis after cerebrovascular ischaemic events. Lancet 1991; 338: 1345-9. pubmed
関連トライアル AAASPS 2003, ACE, AITIA 1977, AITIA 1978, Canadian Cooperative Study 1978, CAPRIE 1996, CAPRIE 1999, CARS, CAST, CHARISMA, CREDO, Dutch-TIA Trial, EAFT 1993, ESPRIT 2006, ESPS-2 1996, IST 1997, JAST, LASAF Pilot Study, PHS, Physicians' Health Study 1991, SAPAT, SPAF, SPAF II 1994, SPAF III 1996, SPIRIT, Swedish Cooperative Study, SYMPHONY, TASS 1989, TASS 1993, TPT, UK-TIA, WHS
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