抗血栓トライアルデータベース
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Canadian Cooperative Study 1980
結論 脳卒中既往患者において,aspirinは脳卒中再発と死亡の抑制に有効であるが,本効果は男性に限られていた。また,aspirinはsulfinpyrazoneより優れていることが示された。

目的 脳卒中既往患者において,抗血小板薬aspirinとsulfinpyrazoneの単独または併用による一過性脳虚血発作(TIA),脳卒中または死亡の抑制効果を比較検討。
デザイン ランダム化,二重盲検,2×2 factorial。
セッティング 多施設。カナダ。
期間 追跡期間は平均26ヵ月。
登録期間は1971年11月~1976年6月。1977年6月追跡終了。
対象患者 585例。脳または網膜における虚血発作の発症から3ヵ月以内。
【除外基準】重大な合併症を有する患者,12ヵ月以内に死亡の可能性がある疾患を有する患者,試験薬が服用不可能な患者。
治療法 sulfinpyrazone 800mg/日(分4)投与群(156例),aspirin 1,300mg/日(分4)投与群(144例),sulfinpyrazone 800mg+aspirin 1,300mg/日(分4)併用投与群(146例),プラセボ群(139例)にランダム化。
追跡完了率 投与中止例は全例の41%。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
aspirin投与群において,虚血性発作,脳卒中および死亡のリスクが19%有意に減少した(p<0.05)。さらに,aspirin群では重度の脳卒中および死亡のリスクが31%減少したが(p<0.05),この抑制効果は男性にのみ認められた(リスク減少率48%,p<0.005)。一方,sulfinpyrazone群では虚血性発作の抑制は認められず,脳卒中および死亡の抑制も10%と有意ではなかった。aspirinの有効性は非糖尿病合併症または心筋梗塞(MI)既往がない患者においてより高かった(各p<0.02,p<0.04)。
性差,糖尿病およびMI既往といった患者背景の補正後では,脳卒中または死亡のリスクはaspirin群で35%,sulfinpyrazone群で15%減少した。また,両薬剤間に相乗または拮抗作用は認められなかった。

●有害事象
有害事象の発生率は4群間で同等であったが,上腹部痛および胸やけの発生のみaspirin群で有意に多かった(いずれもp<0.001)。

文献: Gent M, et al. A randomized trial of aspirin and sulfinpyrazone in patients with threatened stroke: Results and methodologic issues. Circulation 1980; 62(6 Pt 2): V97-105. pubmed
関連トライアル AAASPS 2003, ART, ATIAIS, Canadian Cooperative Study 1978, Canadian Multicenter Trial, CAPRIE 1996, CAST, CREDO, Danish Cooperative Study, EAFT 1993, ESPS-2 1996, IST 1997, JAST, SPAF I-III 1999, SPAF III 1998, TASS 1993, WASID, WHS
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