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GAMIS German-Austrian Reinfarction Study
結論 心筋梗塞(MI)既往患者における冠動脈死のリスク低減には,phenprocoumonよりaspirin(1,500mg/日)のほうが有効であることが示された。

目的 心筋梗塞(MI)既往患者における,抗血小板薬aspirin,抗凝固薬phenprocoumonの二次予防効果を比較検討。
一次エンドポイント:冠動脈死(致死性MI再発および突然死),冠動脈イベント(冠動脈死および非致死性MI再発)。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検(aspirin,プラセボ),オープン(phenprocoumon)。
セッティング 多施設(2ヵ国,7施設)。ドイツ,オーストリア。
期間 追跡期間は2年。1970年登録開始,1977年試験終了。
対象患者 946例。45~70歳。MI発症後30~42日。
【除外基準】高血圧症(DBP≧110mmHg),消化性潰瘍,過去6週間以内の脳虚血イベントの既往,重篤な肝障害および腎不全など。
治療法 aspirin 1,500mg/日(分3)投与群(317例),プラセボ群(309例),phenprocoumon投与群(320例)にランダム化。phenprocoumonはトロンボテストを5~12%またはプロトロンビン時間を15~25%に維持。トロンボプラスチン活性については各施設に委ねた。
aspirin,aspirin含有製剤,dipyridamole,sulfinpyrazone,非ステロイド性抗炎症薬の投与は不許可。
追跡完了率 脱落率は10.5%(99例:aspirin群29例,プラセボ群31例,phenprocoumon群39例)。
【脱落理由】スケジュール通りの訪問がない,3週間以上の試験薬非服用。
結果

●評価項目
総死亡はaspirin群27例,プラセボ群32例,phenprocoumon群39例であり,aspirin群で減少したが有意差は認められなかった。冠動脈死(致死性MI+突然死)は,aspirin群でプラセボ群に比し42.3%減少し(13例 vs 22例,p>0.1),phenprocoumon群に比して46.3%減少したが(13例 vs 26例,p<0.07),有意ではなかった。男性のみの解析では,冠動脈死がaspirin群でプラセボ群に比し56.4%減少し(8例 vs 18例,p<0.05),phenprocoumon群に比し55.6%有意に減少した(8例 vs 20例,p<0.05)。冠動脈イベント(冠動脈死+非致死性MI再発)発生はaspirin群24例で,プラセボ群37例(p<0.07),phenprocoumon群32例より低かった。

●有害事象
出血を伴うまたは伴わない胃腸不快感の出現は,aspirin群において他群に比し多かった。

文献: [main] Breddin K, et al. Secondary prevention of myocardial infarction: a comparison of acetylsalicylic acid, placebo and phenprocoumon. Haemostasis 1980; 9: 325-44. pubmed
関連トライアル ASPECT, ATIAIS, CABADAS, Cardiff-1, CHARISMA, CLARITY-TIMI 28, Elwood PC et al 1979, WHS
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