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UK-TIA United Kingdom Transient Ischaemic Attack Study
結論 一過性脳虚血発作(TIA)既往患者において,aspirinは重度の脳卒中,心筋梗塞(MI),血管死を抑制することが示された。aspirinは高用量(1,200mg/日)と低用量(300mg/日)の有効性に差はみられなかったが,明らかに低用量群で胃腸管毒性が低かった。

目的 一過性脳虚血発作(TIA)の既往患者に対する抗血小板薬aspirin(低用量および高用量)の長期投与試験。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(2ヵ国,33施設)。イギリス,アイルランド。
期間 追跡期間は1~7年(平均4年)。
登録期間は1979年7月~1985年10月。1986年9月追跡終了。
対象患者 2,435例。平均年齢aspirin(高用量)群59.9歳,aspirin(低用量)群60.0歳,プラセボ群59.5歳。TIAまたは軽度の脳梗塞の既往を有する患者。
治療法 高用量aspirin 1,200mg/日(分2)群(815例),低用量aspirin 300mg/日(分1)群(806例),プラセボ群(814例)にランダム化。
追跡完了率 プロトコール逸脱率は5.4%。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
重症発作,心筋梗塞(MI),血管死のリスクはプラセボ群に比較してaspirin群(高用量+低用量)で15%低かった。高用量aspirin群と低用量aspirin群での脳卒中,血管死の抑制効果に差は認められなかったが,低用量群で明らかに胃粘膜毒性が低かった。また,aspirinへの反応に明白な性差は認められなかった。

●有害事象
上部消化管症状の発生はaspirin投与量が多くなるほど高率になる傾向がみられたが,プラセボ群でも認められた[高用量aspirin群41%,低用量aspirin群31%,プラセボ群26%,プラセボ群 vs 低用量aspirin群:オッズ比1.32(95%CI 1.06-1.65),高用量aspirin群 vs 低用量群:1.54(1.25-1.89)]。便秘の発生率は,高用量群7%,低用量群6%,プラセボ群2%とaspirin群間で差はみられなかった(プラセボ群 vs 高用量群,低用量群:いずれもオッズ比2.72,95%CI 1.68-4.40)。消化管出血の発生率は,各群5%,3%,1%であり,オッズ比は高用量群 vs 低用量群:1.62(0.94-2.79),プラセボ群 vs 低用量群:2.57(1.20-5.53)であった。

文献: Farrell B, et al. The United Kingdom transient ischaemic attack (UK-TIA) aspirin trial: final results. J Neurol Neurosurg Psychiatry 1991; 54: 1044-54. pubmed
関連トライアル AAASPS 2003, AICLA, AITIA 1977, AITIA 1978, Asymptomatic Cervical Bruit Study, ATIAIS, Canadian Cooperative Study 1978, CAPRIE 1996, CAPRIE 2000, CAST, CHARISMA, CREDO, Danish Cooperative Study, Dutch-TIA Trial, EAFT 1993, ESPRIT 2006, ESPS-2 1996, IST 1997, JETS-1, MAST-I, Physicians' Health Study 1991, SALT, SPIRIT, Swedish Cooperative Study, TASS 1993, TPT, Turpie AG et al 1993, WARSS, WASID, WHS
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