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Swedish Cooperative Study
結論 本試験では,脳梗塞患者における高用量aspirinの脳卒中再発および死亡に対する抑制効果は認められなかった。しかし,有効であるとしている臨床試験もあることから,一定の見解を得るには至っていない。

目的 脳梗塞既往患者において,高用量aspirin(1,500mg/日)の脳卒中再発および死亡に対する抑制効果を検討。
一次イベント:脳卒中再発または死亡。二次イベント:心筋梗塞(MI)および一過性脳虚血発作(TIA)。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(6施設)。スウェーデン。
期間 追跡期間は2年。登録期間は1978年10月~1982年8月。
対象患者 505例。27~93歳(平均68歳)。脳梗塞による軽度または重度の脳卒中発症後1~3週以内。軽度:発症3週後に他人の介助なしに日常活動を行うことができ,単純なコミュニケーションを妨げる失語症のない患者。重度:軽度より症状の悪化した患者。
頸動脈および/または基底椎骨領域の局所神経障害症状を有する患者は適格とし,TIA,脳内出血,めまい・複視・失神などの不確定あるいは散在性の症状を有する患者は不適格とした。
【除外基準】75歳未満の心房細動患者,過去3週以内のMI既往,MI以外の理由による抗凝固薬投与の必要性,dipyridamoleなどの抗血小板薬の投与,消化性潰瘍,直近のアウトカムに影響をおよぼす悪性疾患または他の重篤な疾患など。
治療法 aspirin腸溶錠 1,500mg/日投与群(253例)とプラセボ群(252例)にランダム化。
抗凝固薬の混合剤およびaspirin含有製剤の服用は不許可。
追跡完了率 逸脱例は158例[31.3%:aspirin群77例(30%),プラセボ群81例(32%)]。
【脱落理由】有害事象など。
結果

●評価項目
脳卒中再発はaspirin群12.6%(32例),プラセボ群12.7%(32例),全死亡は各13.4%(34例),14.7%(37例),初回イベントとしての脳卒中再発または死亡は各22.5%(57例),21.8%(55例)であり,いずれも両群間に差は認められなかった。MIおよびTIAに関しても,aspirin投与による減少はみられなかった[MI:aspirin群8%(21例),プラセボ群9%(23例),TIA:各 10%(25例),9%(22例)]。

●有害事象
有害事象はaspirin群32%,プラセボ群21%とaspirin群で有意に多く(p<0.05),便秘のみで有意差がみられた(8% vs 3%,p<0.05)。

文献: [main] A Swedish Cooperative Study. High-dose acetylsalicylic acid after cerebral infarction. Stroke 1987; 18: 325-34. pubmed
関連トライアル AAASPS 2003, ACCSG 1985, ACE, AICLA, AITIA 1977, AITIA 1978, Asymptomatic Cervical Bruit Study, ATIAIS, CAPRIE 2000, CARS, CAST, CHARISMA, CREDO, Danish Cooperative Study, Dutch-TIA Trial, EAFT 1993, Elwood PC et al 1979, ESPRIT 2006, ESPS-2 1996, FRISC, Heiss HW et al, HOT, JAMIS, Lindblad B et al, SALT, TASS 1993, UK-TIA, WARSS, WASID, WHS
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