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Pirk J et al 1986 Improved Patency of the Aortocoronary Bypass by Antithrombotic Drugs
結論 抗血小板薬aspirin,dipyridamoleは,大動脈冠動脈バイパスの早期および長期の開存効果を有する。

目的 大動脈冠動脈バイパス術施行例において,術後早期の抗血小板薬aspirin,dipyridamole投与が血流量の少ないバイパスの開存性を改善するかを検討。
デザイン ランダム化。
セッティング 単施設。旧チェコスロバキア。
期間 追跡期間は1年。
対象患者 93例(210バイパス)。1本以上のバイパスで周術期の血流量が≦40mL/分。左室駆出率(EF)>50%,非糖尿病合併症。
【除外基準】冠動脈造影によりリスクが上昇する例。
治療法 aspirin+dipyridamole(A+D)群(41バイパス):術後治療室に移動直後,aspirin坐剤500mg+dipyridamole 10mg静注後,aspirin 1,000mg/日(分2)+dipyridamole 30mg/日(分3)を24時間投与。腸蠕動機能が回復した後,aspirin 1,000mg/日(分2)+dipyridamole 225mg/日(分3)を24時間経口投与し,試験期間中投与を継続した。対照群(37バイパス):薬物治療は行わない。冠動脈造影を1ヵ月後および1年後に実施。
追跡完了率 脱落率は30.1%(28例)。
【脱落理由】動脈造影によるリスク上昇など。
結果

●評価項目
術後早期は65例(78バイパス),術後1年は75バイパスを評価。
施行1ヵ月後では,A+D群で34バイパスが開存,7バイパスが閉塞,対照群では17バイパスが開存,20バイパスが閉塞した(p<0.001)。1年後開存したのは24バイパス(13バイパス閉塞) vs 8バイパス(30バイパス閉塞)であった(p<0.001)。血流量>40mL/分の例では早期の閉塞はなく,施行後1年以内の閉塞はA+D群で2バイパス,対照群で3バイパスであった。
平均血流量は,A+D群 29.9mL/分,対照群 27.3mL/日で有意差は認められなかった。

●有害事象
表記なし。

文献: Pirk J, et al. Improved patency of the aortocoronary bypass by antithrombotic drugs. Ann Thorac Surg 1986; 42: 312-4. pubmed
関連トライアル Agnew TM et al, Bollinger A et al, Brooks N et al, Brown BG et al, CABADAS, Chesebro JH et al 1982, Chesebro JH et al 1984, Ekeström SA et al, GESIC, Hockings BE et al, McEnany MT et al, Meister W et al, Pirk J et al 1990, Rajah SM et al 1985, Rajah SM et al 1994, Sharma GV et al, Sreedhara R et al, Thaulow E et al
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