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DAMAD Diabetic Microangiopathy Modification With Aspirin vs Dipyridamole study
結論 早期糖尿病網膜症に対して,aspirin単独およびdipyridamoleとの併用投与は,その進展を有意に抑制することが示された。

目的 早期糖尿病網膜症に対する,抗血小板薬aspirin単独とdipyridamoleとの併用による治療効果を比較検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 多施設(2ヵ国,4施設)。フランス(2施設),イギリス(2)。
期間 追跡期間は3年。登録期間は1976年10月~1981年9月。
対象患者 475例。17~67歳。微小血管瘤数が5個以上の早期糖尿病網膜症(うち,インスリン治療患者299例)。他の冠動脈疾患(高血圧症:DBP>150mmHgなど)の合併がなく,投与薬剤に禁忌でない患者。
【除外基準】出血傾向や胃潰瘍などの抗血小板凝集長期投与が不可能な患者。また,黄斑浮腫,増殖性網膜症などの重症例,光凝固をすでに施行した患者。
治療法 aspirin 990mg/日(分3)単独投与群(161例),aspirin 990mg+dipyridamole 225mg/日(分3)併用投与群(157例),プラセボ群(157例)にランダム化。蛍光眼底造影を年1回実施し,観察される微小血管瘤の数によって網膜症の進行度を評価。
追跡完了率 脱落率は8.6%(41例:aspirin群7例,併用群16例,プラセボ群18例)。
【脱落理由】死亡(8例),患者の拒否(14例)など。
結果

●評価項目
420例(インスリン治療患者266例:aspirin単独群145例,aspirin+dipyridamole併用群142例,プラセボ群133例)で解析。
血管瘤数の平均的増加は,aspirin単独群0.69±5.1,aspirin+dipyridamole併用群0.34±3.0,プラセボ群1.44±4.5と併用群で良好な成績がみられたものの,両群間で有意差はなく,プラセボ群では実薬群に比し有意に網膜微小血管瘤数の増加が認められた(p=0.02)。眼底所見の悪化がみられた群は,そうでない群と比べて約4倍の微小血管瘤の増加がみられ,微小血管瘤数の増加は網膜症の進展度を反映すると考えられた。

●有害事象
表記なし。

文献: The DAMAD Study Group. Effect of aspirin alone and aspirin plus dipyridamole in early diabetic retinopathy. A multicenter randomized controlled clinical trial. Diabetes 1989; 38: 491-8. pubmed
関連トライアル AICLA, Brooks N et al, BTRS, Chesebro JH et al 1982, Chesebro JH et al 1984, ESPRIT 2006, ETDRS 8, Findlay JM et al, GESIC, Hess H et al, Johannessen K-A et al, Meyer JS et al, PARIS-II, Rajah SM et al 1985, Rajah SM et al 1994, Schwartz L et al, Sharma GV et al, Sreedhara R et al, VA Cooperative Study 1989
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