抗血栓トライアルデータベース
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結論 ticlopidineは間欠性跛行の症状を改善し,明らかに血栓性合併症の発症を抑制するため,慢性末梢血管疾患の治療に有効であることが示された。

目的 間欠性跛行患者における,抗血小板薬ticlopidineの症状および全身性血栓性合併症に対する予防効果を検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(2ヵ国,30施設)。フランス(29施設),スイス(1)。
期間 追跡期間は24週間。
登録期間は1982年12月~1985年4月。1985年10月追跡終了。
対象患者 169例。閉塞性末梢血管疾患による慢性間欠性跛行患者。4週間の単盲検プラセボrun-in期間内に歩行距離が安定していた患者(ベースライン時の25%以内)。間欠性跛行の症状が12ヵ月以上継続し,トレッドミルにより間欠性跛行が発生する距離が時速3.2km/時,傾斜角10%で50~300m,血管造影(<6ヵ月)またはドプラ法(<3ヵ月)により閉塞性動脈疾患が認められる患者。
【除外基準】35歳未満および76歳以上。Fontaine分類III,IV度。糖尿病性血管障害,コントロール不能な高血圧症,過去6ヵ月以内の血管外科手術の施行歴または6ヵ月以内に手術予定の患者。抗炎症薬,抗凝固薬,または血管拡張薬の投与が必要な患者,ticlopidineに禁忌,肝および腎疾患,バイタル予後不良の患者。
治療法 ticlopidine 500mg/日(分2)投与群(83例)とプラセボ群(86例)にランダム化。4週間ごとに歩行距離,生化学血液検査を実施。
追跡完了率 脱落率は17.2%(29例:ticlopidine群17例,プラセボ群12例)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
重大な心血管イベントの発生はticlopidine群2例,プラセボ群9例であり,ticlopidine群において有意な抑制が認められた(p=0.03)。歩行距離の改善は148例(ticlopidine群72例,プラセボ群76例)に認められ,ベースライン時からの50%増加はticlopidine群39例,プラセボ群29例と有意差がみられた(p=0.04)。歩行距離1,000m以上の達成は,ticlopidine群11例,プラセボ群3例であった(p=0.02)。また,ticlopidine群において無症状歩行距離および総歩行距離が有意に増加した(各194 vs 124m,p=0.03,236 vs 170m,p=0.04)。

●有害事象
有害事象は67例に認められ,下痢の発生のみに有意差が認められた(ticlopidine群9例,プラセボ群2例,p=0.02)。生化学検査により18例(ticlopidine群14例,プラセボ群4例)においてγGT値が一過性に上昇したが,ベースライン時に13例ですでに異常値を示していた。

文献: Arcan JC, et al on behalf of the ACT Research Group. Multicenter double-blind study of ticlopidine in the treatment of intermittent claudication and the prevention of its complications. Angiology 1988; 39: 802-11. pubmed
関連トライアル Adriaensen H, Aukland A et al, Balsano F et al, BTRS, Castelli P et al, EMATAP, Giansante C et al, Holm J et al, Limet R et al, Signorini GP et al, STIMS, Verhaeghe R et al
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